ソフトバンク~その愛用期を振り返る
携帯電話を初めて手にしたとき、契約したキャリアは今のソフトバンクの前身キャリアだった。当時は東・名・阪地区ではデジタルホン、それ以外の地区ではデジタルツーカーというブランドだった。ご存知の通り、このキャリアグループは1994年の開業以来、何度もブランドが変わっている。携帯電話のブランドとしてのソフトバンクはまだ2年余りである。
開業キャリアとしては3番手で後発だったため、エリア展開は先行2社に常に後れを取っていた。私が最初に契約した1996年1月時点では、まだ関東・甲信、東海、関西、九州でしか使えなかった。1997年2月に全国エリアが完成するが、郊外や農村部でのエリア展開がどうしても遅れてしまい、デジタルホンは「デジポン」などと言われてエリアが狭いことをバカにされていた。
それなのに私がなぜこのキャリアを選んだかと言うと、買った当時はほとんど知識がなく、単に一番安かったから。それだけなのだ。その値段は、ドコモが1台5万ぐらいしたのに、デジタルホンは2万を切る値段で買えたのである。エリアが狭く、バカにされているキャリアであることを感じたのは、使い始めて1年後ぐらいの1997年頃である。
ちょうどその頃にはドコモも値段がこなれ始め、当時勤めていた会社の取引先を経由すれば、新規でタダで手に入るという話を聞いた。エリアの狭さに辟易していた私は、ドコモの契約を画策したものである。ところが、その頃にデジタルホン、特に東海デジタルホンは飛躍的にエリアを広げ、東海地区においてはドコモ(mova)と遜色ないほどにまで達したのである。そして家族割引やパック料金制度をドコモよりも早く導入し、その魅力を前にドコモに乗り換えるのをやめたのである。
ブランドがJ-フォンになった頃がこのキャリアの絶頂期だったと思う。一瞬だったが、auを抜いたこともあった。その勢いに陰りが見えてきたのは、ボーダフォンが出てきた頃だったろうか。外国仕様のUIで、使い勝手が今ひとつだったし、ユーザーへの公約事項だった「10の約束」も反故にしたり、ちぐはぐなことをやって人気が落ちた。それでも国際ローミングのエリアは抜群で、海外にはいつ行くか分からないけれど、そのことにロマンを感じて持ち続けていた。
だが、人気のない状態ではさすがに持ちこたえることができず、ボーダフォンはとうとう日本から撤退するハメになった。そのボーダフォンの日本法人を買収したのは、ソフトバンクだった。
ソフトバンクという会社は、社長がちょっと強引な経営をするので、あまり好ましく見ていなかった。だが、買収直後の「繋がらないところをなくす」と言ったことには、非常に心を打たれた。その時に掲げた基地局46,000局は、どんな風に成し遂げてくれるのか、強引だから本当にやってくれるだろうと、ワクワクしながら基地局数の行方を見守ったものである。
しかし、蓋を開けてみると、総務省の免許数とは数が合わぬまま達成宣言をしてしまい、中継局を勝手に混ぜてカウントした上での達成だったことにがっかりした。社長の強引さは、不幸なことにこういう形で現れてしまったのである。その上、有料サイトへの一発アクセス、受信料のかかるメールの自動受信設定などのこっそり改悪が飛び出した。昔から持っていた胡散臭さが消えていなかったことに、更にがっかりした。
そして極めつけは、先日発表された「Y!ボタン一発課金」施策である。ポータルサイトのトップが有料化されること自体は仕方ないとしても、一発アクセスで即課金の仕掛けは、合法かもしれないが、思いついてしかも本当に仕掛けてしまうのって、人としてどうよ?と強く感じたのである。もっとも押してしまう方が悪いのだろうが、こういうワナをわざと作ろうという心のあり方が許せないのだ。
これには心底呆れた。他の改悪に対してもも何か晴れない感覚を持っていたが、何とか我慢の出来る状態を保っていた。しかし、今度のこればっかりはプチンと音が弾けて我慢の糸が切れたようだった。13年近く愛用してきただけに、メインから外すのは本当に悔しい思いである。
あと1週間ほどで、我が家のソフトバンクは1回線減ることになる。残る1回線も完全サブに格下げする。こういうことをしなければならないことが、本当に悔しい。
ドコモがメインになったら、もう基地局や中継局のことにあまり気にかけなくなるのだろうか。エリアのことも電波のことも、ソフトバンクがやっぱり悪いからこそ気にかけてきたのだ。それも今までほどではなくなるのだろうか。
そう思うと、電測への意欲が急速にしぼんでくるのである。ひょっとしたら、「空色遊歩道」も再編しなくてはならなくなるかも知れない。
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コメント
ウチのSBM回線も整理せにゃいかんな、と思いつつも出来ていません。
一番最初に持った「携帯電話」がJ-PHONEでしたが、あれから数年、全キャリアを持つようになった今となれば
「SBMは「ホワイトプラン」で契約する会社」
と思いました。正直、この会社のやることなすことにはうんざりしてます。かと言って他の会社が飛びぬけていいのかと言われればそういう訳でもありません。要するに
「目糞鼻糞」
です(苦笑)
先日、新聞を読んでいたら
「各社、2台目の需要を掘り起こす」
と書いてありました。2年縛りが当たり前になり、割賦販売が普通になりつつある昨今では、今までのような買い替え需要は期待出来ません。
個人的には
「既存の回線(ドコモでもauでも)の料金プランを1ランク落として、差額でホワイトプラン」
がいいのかな?と思ったりします。きっささんと同じく「SBMをメインにするにはあまりにも・・・」な感じです。
SBM=サブ、と考えると、端末にそれほど機能的なものを求めることもないので(特にネットワーク関係)、端末の購入意欲も薄れていく訳で(笑)
投稿: ミーム | 2008年11月 9日 (日) 23時53分
ミームさん
SBM以外のキャリアがクリアーな会社とは微塵も思っていませんが、SBMは独特の変な話が多くて、それもどうもユーザーがバカにされているような内容の話が多いので、積もり積もってこういう決断になってしまいました。
2台目としては悪くないと思われるので、最低限の課金にして使おうと思います。
投稿: きっさ | 2008年11月10日 (月) 08時14分
> ブランドがJ-フォンになった頃がこのキャリアの絶頂期だったと思う。
そして馬脚を出したのもこの頃だと思います。
写メールブームは大した物でした。
しかし当時から設備が他社に劣るJ-PHONEではメールサーバーが耐えきれず
遅延が発生しだしていました。
にも関わらず「遅延は発生していない」旨J-PHONE側は言い張っていたと思います。
そしてそれはVodafoneになっても同じでしたが。
いや,10の約束を無かったことにしたところなんか更に上をいってますが。
だからソフトバンクになったとき「あぁ,また似たり寄ったりの会社に引き取られたんだな」という感覚を覚えました。
類は友を呼ぶとでも言いましょうか。
今の流れは当初から決まっていた運命と思えてしまう自分が居ます。
投稿: ハーリン皇子 | 2008年11月10日 (月) 13時07分
ハーリン皇子さん
思い出しましたよ!あの頃はメールがよく遅れるって、話題になりましたよね。そんなことも今思えば懐かしいです。
結局のところ、インフラでドコモを上回ることは出来ないみたいですね。純増1位を長期間に渡って続ける結果を出したことはよく頑張ったからだと思いますが、その努力の裏でコッソリ改悪をしないと持たなくなったことは皮肉な話です。残念でなりません。
投稿: きっさ | 2008年11月11日 (火) 00時10分
SBMサブ化ですか。
私もきっささまのこの書き込み見て、来年3月で911SHの実質割賦払い金848円がなくなりますので、911SHは機種変(端末買い増し)せずにそのまま留め置いてサブ端末化し、替わってDoCoMoで型落ちの安いやつ(ワンセグやアプリ、おサイフケータイ、AF付カメラが一通り使えたらWQVGA液晶の70xiシリーズでもいいです)をバリュープランでやってみようかななんて考えが頭をよぎりました。SBMで買い増ししたら割賦額が911SHよりかなり上がりそうですのでそれならばDoCoMo新規契約したほうが支払いは少々上がってもトータルでいいかもしれないと考えたからです。しかしながら、通話する相手はDoCoMo、auユーザーよりもSoftBankユーザーが多い私の実情では果たしてうまくいくのかな?と考えてしまい迷いがあります。またいうようですがDoCoMoユーザーの通話料無料特典は家族間だけなのが残念なところです(この辺DoCoMoの横柄な体質がまだまだ残っていますね)。
投稿: HiroHiro | 2008年11月11日 (火) 01時39分
今日通院している病院の近くのauショップに久々に行ったら型落ちのサイバーショット携帯W61Sが13440円一括払い(割賦なし)で売ってました。う~ん、即断できませんがいろいろ回ってDoCoMoとauを天秤にかけて考えてみようかと思います。
auも無料通話は家族間だけですね。勉強不足すみません。
昨日の書き込みの続きですが、SBM買い増しよりも他キャリアの新規契約を検討しだしたのは、この間の新製品発表会で孫社長が記者からの質問に対し、
「2年間の割賦を終了するユーザー向けに特別な施策を別途実施することはなく、従来同様のキャンペーンを今後も実施する考えを示した。」
(出典:ケータイWatch http://k-tai.impress.co.jp/cda/article/news_toppage/42545.html)
としたことにカチンと来たわけです。何でまた長期にわたって何でも入りの最高の端末を使い続けたいユーザーに冷や飯を食わせるんでしょうか?ほんとここんところが理解に苦しみます。
投稿: HiroHiro | 2008年11月11日 (火) 20時49分
9月末にスパボ一括で自網回線を確保していなかったことが悔やまれます。
特別割引満了したら、ただともメールも使えなくなるんですね。
投稿: Vivibi | 2008年11月12日 (水) 08時01分
HiroHiroさん
自社キャリア相互間の無料通話は、時間限定があるとはいえすばらしいと思います。
こうしたすばらしいサービスも、ペテン的施策が度重なると、やっぱりこの会社をメインで使い続けるのは危険なにおいがしてきました。
今回、そういう思いが強いです。たとえ、ドコモの料金体系が少々横柄であっても。
Vivibiさん
厳しいですね。この際、サブで割り切ってしまえばすっきりするかもしれません。
私ももうあまり振り回されるのは嫌になりました。
投稿: きっさ | 2008年11月12日 (水) 18時35分